日本の川巡り、Mosquito in Japan

休日に巡った日本の川と、出合った蚊について。

ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)

人界における究極の厄介者こと、ヒトスジシマカ

 

 ヤブカ属シマカ亜属。体長4.5cm前後の黒色下地に白の鱗片を有する。
胸部背面にある白い線がシマカ亜属の特徴と言え、ヒトスジシマカは縦線を1本持つ。
初心者が肉眼でも見分けられるポイントでもあるが、成虫トラップや捕虫網では背面の白線が取れやすい。
背面の正中剛毛は元からないため、ダメージ品では背面が黒一色になることもある。

また、シマカ亜属は後足の節に白帯があり、ヒトスジシマカも同様である。
5節目まで白帯があるのがヒトスジシマカの特徴ともいわれるが、
類型のダウンスシマカやリバースシマカ、ミヤラシマカと区別するには、後足第4節の白帯と腿節がキーになる。
今後、日本全国調査によってはもう少し差異が分かれるのではないかと期待する。

成虫は昼間活動性で、洗濯物に潜むので注意が必要。
飛ぶ速度はやや速いものの、直線的ではなく、モンハンのランゴスタを思わせる用心深い動きをする。
ただし、一度に飛べる距離が限られており、1日単位で中心から400m程度の飛行距離と言われている。
もちろん、蚊が中心から真っ直ぐ外側に飛ぶなんてことはなく、トータルの飛行距離では2キロ程度と考えられる。(日10キロ程度で移動するイエカに比べれば範囲が狭い)
吸血性はヒトがメインだが、犬なども吸血すると言われている。
吸血中にヒトが気づいたら、逃げてまた吸血しなおす。この点が感染症対策では厄介な点である。

成虫は屋内よりは屋外を好むことも相まって、休息場所の草陰を削り、幼虫がわくバケツ等の水を抜くことが重要。
冬場は卵で越冬するため、冬場に暖かい屋内に逃げ込むアカイエカみたく冬に建物内で殺虫剤駆除するのは効果的ではない。

幼虫は、枝をしならせるような尾の振り方で移動するヤブカの動きをする。
尾葉が大きく、呼吸管も太く短い。
幼虫については今後内容を増やす予定。

幼虫は、墓石の花立や水鉢で見かけやすいが、竹の切り株や空き缶、植木鉢の受け皿、溜め枡で発生する。